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Panasonicパビリオン
先日、万博へ行ってきました。
実は2か月前に、パナソニックパビリオンを設計された建築家・永山祐子氏の講演を聞く機会があり、そのお話を伺ってから「ぜひ実物を見てみたい」と思っていたのです。
実際に訪れてみると、そのファサードの美しさに圧倒されました。
永山氏がデザインされた有機的で幻想的な外観は、「循環」を象徴するモチーフを原単位とし、約1,400個を組み合わせて形成されています。モチーフは直径1.0m〜1.5mの4種類で構成され、鉄製のフレームに薄いオーガンジーを張ることで、風に揺れ、光を透かし、常に違った表情を見せてくれます。
講演で伺った設計意図を思い出しながら見ていると、単なる装飾ではなく「環境や人の流れを受け止めながら変化する建築」としてデザインされていることがよく分かりました。建物そのものが呼吸しているかのようで、まさに“生きている建築”を体感できた瞬間でした。
工務店としての視点で見ても、素材の選び方や構成の考え方には多くの学びがありました。鉄と布というシンプルな素材の組み合わせでも、設計の工夫次第でここまで豊かな表現ができるのかと改めて感じさせられました。
「背景を知ってから見る建築は、こんなにも奥深いものか」と強く実感した一日でした。